累計160種類「ガリガリ君」のネタが尽きないワケ 年間100以上の新商品出す赤城乳業の強み

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ガリガリ君の開発に当たって井上秀樹専務(現会長)から出された条件は、かき氷を使う、当時一般的だったアイスの1.5倍サイズにする、当たりつき、斬新な名前にするなどで、子どもが遊びながら片手で食べられるバー付きかき氷として開発した。

ガリガリ君は、次々に登場するフレーバーも魅力だ。今年はすでに、1月にマスカット味、4月にお米のソーダ味、5月にエナジードリンク味が登場しているが、年間3~5種類は新商品が出る。1981年以来、これまでに160種類以上を出してきたという。

ガリガリ君の「いとこ」や「お姉さん」も

派生する商品も多い。例えば、2006年から発売する「ガリガリ君リッチ」シリーズは、「当時1本60円だったガリガリ君に対し、100円で発売。ワンコインで買えるのでリッチ、というあえてしょうもないスケール感で、通常のガリガリ君ではできない、乳固形分10%以上のアイスミルクグレードのミルクミルク、乳固形分3%以上のラクトアイスグレードのコーンポタージュ味やチョコチョコチョコチップなどを出しています」と岡本課長。

さらに、世の中に「高級アイスクリーム」はあるが「高級アイスキャンディー」はないことから、乳固形分15%以上のアイスクリームグレードのガリガリ君のいとこ、という設定の「伝説のプレミアムミルク ソフト君」を2021年に40周年記念商品の1つとして発売。

ガリガリ君の「看護師を目指す心優しいお姉さん」という設定の「シャキ子さん りんごヨーグルト味」も同じく40周年記念商品として出している。

シャキ子さん(写真:赤城乳業)

さまざまなコラボも実施している。熊本県の人気キャラクターのくまモンとは「ガリガリ君 九州みかん」(2027年3月発売)でタッグを組んだほか、不二家ネクター、リプトンなどの食品企業もあれば、サッカー日本代表、ポケモンなどコラボ相手のジャンルは幅広い。コラボを通じて社外のネットワークで得られる情報も、商品開発の役に立っているという。

ガリガリ君以外も含め赤城乳業は年間100種類を超える新商品を発売している。開発に当たり、一番重視するのは季節性。夏は爽快感を求められるが、冬はクリーミィで濃厚な味を求められる傾向がある。

ガリガリ君 九州みかん
くまモンとタッグを組んだ「ガリガリ君 九州みかん」(写真:赤城乳業提供)
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