「日比谷から4浪東大」彼が手放した優等生の呪縛 ギリギリで度々不合格、それでも目指した理由

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東京都立日比谷高等学校(写真: MARODG /PIXTA)
浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。
今回は公立校で東大輩出者全国一を誇る・東京都立日比谷高等学校から4浪し、5回目の受験でようやく東大合格を掴み取った杉山太一郎さんに話を伺いました。
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みなさんは公立高校から東大を目指すことについてどう思われますか。

大学受験で高い人気と実力を誇るのが、私立の中高一貫校です。2023年度の東大合格者輩出高校を見ても、開成高等学校、灘高等学校などの私立超進学校が軒並み上位を占めていました(『週刊朝日』2023年4月21日号)。

【2023年6月19日9時45分追記】初出時、私立校の記述に事実と異なる部分がありましたので、上記のように修正しました。

そんな中、公立高校で唯一東大合格者数が10位以内にランクインしていたのが、今回お話をお聞きした杉山さんの出身校、東京都立日比谷高等学校です。

東大合格者を多数輩出する日比谷高等学校

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1878年に最初にできた東京府立中学校の流れを汲む伝統校である日比谷高等学校は、2023年には51人の東大合格者を輩出。

そんな輝かしい実績を残す公立校の中で彼も東大を目指し、一度は諦めながらも4浪のすえに東大に合格しました。

伝統校に通うことが、彼の進路選択にどのような影響を及ぼしたのか、なぜ一度諦めたのに4浪してまで東大を目指したのか。彼の努力の背景に迫ります。

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