浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。
今回は保育園を辞めた後、小・中学校の期間を学校に通わない「ホームスクーラー」として過ごし、その後通信制高校を経て2浪で東京藝術大学の音楽学部作曲科に合格。現在作曲家・アーティストとして活動する傍ら、藝大の大学院に通う内田拓海さんにお話を伺いました。
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みなさんは「小学校に行かない」ということについてどう思いますか。
これだけ聞くと、きっと「理由があっての不登校」なのではというネガティブなイメージがつきまとうと思います。
しかし、今回お話を聞いた内田拓海さんは、保育園を辞めた後に自分自身の意思で15歳までの約10年間を家で学ぶ選択をし、意欲的に勉学に励んだ後、通信制高校から2浪で藝大に進んだという異色の経歴の持ち主でした。
どうして、小学校に行かないことを選択したのか。周囲と違う選択をしてきた人生が今にどう生きているのでしょうか。
通っていた保育園を辞めた
1997年に神奈川県に生まれた内田さんは、会社員の父親と、ピアニストの母親のもとに生まれました。小さいころから家で母親がピアノを弾いていたり、クラシックのCDを流したりしているような、音楽に造詣の深い家庭だったようです。
そんな内田さんは通っていた保育園を辞めてから、小学校・中学校に進まずに「家で学ぶ」という選択を取ります。
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