とは言いながら、今、挑戦するには自信がないとのこと。しかし、学生のうちから、やったこともない仕事に対して自信があるほうがおかしいのです。そもそも自分に「過度な期待」をして就職をすると、ロクなことはありません。それよりもむしろ自分の「ダメさ」なりを十分に認識したうえで、やるべきことをやる。そしてその中で職業人として確実に成長する、というほうが結果的に成長できるはずです。自分の弱さやダメさを理解しているがゆえに、それをカバーしようと必死に強みを磨くことができるわけです。
仕事に慣れてきたとしても、知ったかぶりになってしまうよりは、つねに自分自身に「足りないものがある」という危機感を持っていたほうがいいのです。いわゆる「仕事のできる人」には、そういったタイプの人が多いものです。
自信の裏付けになる努力が不可欠
そういえば以前、私の周りに自信満々にコンサル会社に新卒で就職した人がいましたが、数カ月後にはグロッキー状態でした。根拠のない自信を持つことはいい方向に働くこともありますが、ネガティブな方向、つまり入り口における自分自身への期待値が高すぎたため、現実を目の当たりにして玉砕、というケースは非常に多いのです。おそらくですが、上記の彼の場合は、根拠のない自信を裏付けるための努力が足りなかったのでしょう。
廣瀬さんには、今回の就職のチャンスをパスするのではなく、きちんと応募して選考プロセスに乗ることを強くお勧めします。同時に、「MBAに行ってからコンサル」というコースは、まったく勧めることができません。
もしMBAに行くのであれば、一度、実務経験を持ってからにするべきです。仕事をしつつビジネススクールに行くのと、実務経験を伴わずに学部からそのままビジネススクールに行くのとでは、どちらが授業で学ぶことの本質を理解できるでしょうか。答えは、前者です。MBAには、社会人を経験してから通ったほうがいいのです。
よく勘違いをされる方が多いのですが、MBA(のような学位なり資格)を取れば、いきなり超人に変身できるわけではありません。社会において、実務経験のないビジネススクール上がりが、それ自体で評価されることは決してありません。ご希望のコンサル会社に就職する切符になるわけでもありません。
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