アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれた怒りの感情と上手に付き合うための“心のトレーニング”のことです。「史上最高のテニスプレーヤー」と呼ばれるロジャー・フェデラー選手が取り入れて、大幅に成績を伸ばしたことでも知られています。
『[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』では、アメリカでアンガーマネジメントを学び、日本に導入した第一人者・安藤俊介氏が、豊富な図解とマンガで、アンガーマネジメントの重要ポイントを紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋のうえ、怒らない自分をつくる習慣についてお届けします。
人間には自分を制限する箍が必要
■不平不満や怒りは伝染します
「箍がゆるむ」「箍が外れる」という表現を聞いたことがあるでしょう。
箍(たが)とは、桶の周りにはめる竹や金属でできた輪っかのことです。外側から締め付けて、形を維持する役割があります。つまり、「箍(たが)がゆるむ」「箍(たが)が外れる」とは、秩序を保っていた「縛り・制限」から解放されて、羽目を外してしまうことを言います。
人間にとっての最大の「縛り・制限」は、社会そのものです。
「今、ここでキレてしまうと会社に迷惑がかかるかもしれない」
「ここでケンカしたら家族に心配をかけてしまう」
社会とのつながりがあるから、無鉄砲な行動を避けるわけです。職場、家族、友人、近所付き合いなど、周囲とさまざまな関係をつくることで、怒りは自制することができるのです。
社会との関わりは怒りを抑える環境づくりでもあるのです。
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