赤ちゃんは自分が感じる不快を「泣く」という行動で表現します。泣いている理由がわからず、大人が対応できずにいると、そのせいでさらに泣き続けたりします。
幼児になると、「お腹がすいた」「手がかゆい」「お腹が痛い」など、少しずつ不快の内容を表現できるようになります。ここまで成長すると、子育てが楽になったと感じる親も多いようです。
大人になった私たちは充分な表現力を持っているかと言うと残念ながらそうではありません。自分が感じている怒りをいつも「キレる」「ムカつく」など同じ言葉で表してはいないでしょうか。怒りにもさまざまなレベルがあるのに、「キレる」「ムカつく」などいつも同じ言葉を使っていると、本当の気持ちを表現できなくなってしまいます。
思わず手を出すなど、暴力的な行動に出てしまうのは、言葉で怒りを表現できないからです。自分で怒りの度合いを認識して、それを正しく表現できれば、暴力に訴える必要はなくなるのです。
語彙力を身につける2つの方法
気持ちを表現するために大切なのは語彙力、つまりボキャブラリーを豊富に持つことです。語彙力を身につけるには、主に2つの方法があります。
詩や本を読む、映画を観る、音楽を聴く、絵画を鑑賞するなど、さまざまな文化に触れましょう。アートやカルチャーは表現力の引き出しを増やしてくれます。
同じ会社、同じ業界の人は、考え方や言葉づかいも似ているものです。話が合うというメリットの反面、価値観の近い人とばかり付き合っていると物事に対する見方が凝り固まりがちです。
違う学校、会社、業界の人、違う地区に住む人たちと付き合う機会を持ちましょう。海外旅行なども考え方に刺激を与えるのでおすすめです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら