正義感から他人を裁かない
■公共の場のトラブルに関わらないという選択を考える
通勤電車などの公共交通機関で、乗客同士のケンカや駅員への理不尽なクレームなどを目にしたことはないでしょうか。こうした場合、どう対応するのが正しいのでしょうか。
勇気を持ってケンカは仲裁し、理不尽は正すべき──でしょうか。
アンガーマネジメントの立場からいえば、たとえ正義感からであっても、場当たり的にトラブルに関わる、というのは一番やってはいけないことです。
正義感があるのは良いことですが、強すぎる正義感は怒りの感情のコントロールの大きな障害となります。正義感の高い人は、たとえば電車の中でのちょっとしたマナー違反を見過ごすことができません。ずっと見ながらイライラしています。
しかし、「イライラするなら見ない」という選択もあるはずです。見ないでいられないなら、そこから距離を取るという方法もあります。
アンガーマネジメントの基本は自己責任を貫くこと。自己責任とは「自分の感情はすべて自分が決める」ということです。マナー違反や理不尽なクレームなどに対して、不愉快になったり、正義感を発揮したくなるなら、不要に見ない、気にしない努力をすることも、怒りの感情をコントロールする大切な能力です。
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