「ムカつく」が口癖の人が知らない残念なストレス 怒ってばかりの人は「語彙力」が足りない?

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怒りを記録することで客観的に振り返ることができます

(画像:『[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』)

イライラの原因は見えなくなりがち

私たちは意外と、自分が何にイライラしているのかわかっていません。数日前に怒った理由も覚えていなかったりします。記憶が間違っている人も多く、 「プライベートでは腹を立てることはないけれど、職場では怒りっぽくなるんです」 という相談も、よくよく聞いてみると「職場では小さなイライラが何度もある。家庭では回数は少ないけれど大きな爆発がある」といった状態だったりします。

こうなると、「職場では怒りっぽくなる」のが真実かどうかわかりません。プライベートの大きな不満が仕事のイライラにつながっている可能性もあります。自分の思い込みで、イライラの原因が見えなくなっている可能性が高いと言えます。

怒りっぽさを解決するためにまず大切なのは、自分が「どのようなことに、どの程度イライラしているのか」を正確に知ることです。そこでおすすめしたいのが、アンガーログをつけること。腹を立てることがあるたびに記録をしていきます。

[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)
『[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

誤解しないでほしいのですが、アンガーログは日記ではありません。日記は通常、夜の落ち着いた時間に1日を振り返って記すものですが、アンガーログはその都度、その場で書き留めます。夜になるまでに忘れてしまったり、出来事に解釈をつけ加えてしまったりするからです。

アンガーログは分析、原因、解決策は書きません。出来事と怒りの強度だけを書いておきましょう。例えば「タクシーの運転手が道を間違えた。2」 といった文面です。

記録する方法は何でもかまいません。メモ帳、日記アプリ、ツイッター、自分にショートメールを送る方法もあります。私が開発したアプリ「感情日記」でもよいでしょう。

アンガーログは、心が不安定なときは読み返さないでください。客観的に考えられる状態でないと、怒りの感情を再現してしまうからです。 1週間くらい経って気持ちが落ち着いたとき、ゆったりした時間に振り返るのがいいでしょう。

(画像:『[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング(特装版)』)
安藤 俊介 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 代表理事

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あんどうしゅんすけ / Shunsuke Ando

怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。アンガーマネジメントの理論、技術をアメリカから導入し日本の考え方、慣習、文化に合うようにローカライズする。教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどを行っている。

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