中国・カナダ合弁「アフリカ巨大銅山」が急拡大 カモア・カクラ銅山、中国の資源投資の模範例に

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カモア・カクラ銅山は、コンゴ民主共和国南部の「カッパーベルト」に位置する(写真はアイバンホー・マインズのウェブサイトより)

中国企業とカナダ企業が共同開発しているアフリカの巨大銅山が、業容を急拡大させている。

カナダ資源大手のアイバンホー・マインズは3月13日、2022年の通期決算を発表。そのなかで、アフリカのコンゴ民主共和国にあるカモア・カクラ銅山の開発を手がける合弁会社の売上高が前年の約2.6倍の21億4800万ドル(約2869億円)に達し、12億7000万ドル(約1697億円)の純利益を生んだと明らかにした。

この合弁会社には、アイバンホー・マインズと中国の国有非鉄金属大手の紫禁鉱業がそれぞれ39.6%を出資している。その業績好調の恩恵で、アイバンホー・マインズの(持分法に基づいて関連会社の利益を算入した)2022年の純利益は4億3400万ドル(約580億円)と、前年の10倍近くに急増した。

カモア・カクラ銅山は、銅金属の資源量が4300万トンを超えると推定されているアフリカ最大級の銅山だ。中国の資源開発業界では、同銅山は中国企業と海外企業が手を組んだアフリカでの資源開発投資の模範事例と見なされている。

2024年末には製錬所も稼働

紫禁鉱業は2015年から2019年にかけて、アイバンホー・マインズおよび現地の開発会社に合計40億元(約778億円)超を投資した。さらに中国の国有複合企業の中信集団(CITIC)も、傘下の中信金属を通じてアイバンホー・マインズに約70億元(約1361億円)を投資し、筆頭株主となった。

本記事は「財新」の提供記事です

現地の鉱山施設は2021年5月に本格操業を開始。2022年は通年で712万トンの鉱石を採掘し、選鉱工程を経て32万4000トンの銅精鉱を出荷した。すでに第1期と第2期の選鉱施設が完成しており、年間処理能力は920万トンに上る。

現在は第3期の選鉱施設を建設中で、完成時には年間処理能力が1420万トンに拡大する。さらに銅の製錬所の建設も同時並行で進めており、2024年末の稼働を目指している。

(財新記者:羅国平)
※原文の配信は3月14日

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