「部下から嫌われる上司」が見落とす"3つの視点" 「やる気を引き出す上司」は必ずやっている
あなたは、自分の仕事に有意味感がありますか?
有意味感の逆は「やらされ感」です。やらされ感でやる仕事ほど、嫌なものはありませんよね。
どれだけ「手順」と「基準」を示されても、有意味感がなければただのやらされ仕事です。
あなたの部下が、有意味感を持っているかどうかが、部下育成の効果を180度変えます。有意味感がないと、モチベーションが上がらないのはもちろん、覚えが悪くなります。なるべく手を抜こうとしますし、途中で投げだすことも増えます。
どんなに大義名分があったとしても、人は結局自分のために行動します。部下に有意味感を持たせる、なぜの教育は、絶対に欠かせないのです。
その仕事、何のためにやっているの?
はじめて取り組む仕事には、「この仕事は何のためにやっているのか、理解している?」と部下に質問し、答えを聞いてあげましょう。
この質問の答えに、部下が意味を感じていればOKです。
「窓を掃除するのは、自分がきれい好きだから。お客さんにも気持ちよく過ごしてほしいから」
「議事録をとるのは、仕事を抜け漏れなく共有して顧客への成果を最大化するため」
「資料を作るのは、顧客に価値を伝えるため」
そんな単純な答えで大丈夫です。
仕事に意味を感じるかどうかで、やらされ感は解消されます。
このやりとりを繰り返していくうちに、部下自身が「仕事の意味」を考え始めたらうまくいったも同然。部下が「仕事の意味をうまく答えられたか」ではなく、「仕事の意味を考えたか」を大事にしていれば、部下は徐々に仕事の意味を考えられるようになります。
手順教育と基準教育が上手だと、部下の育成スピードは上がります。しかし、なぜの教育ができていないと、あなたの部下はただのやらされ集団になります。そればかりか、自分で考えられない集団にもなってしまいます。
なぜを理解していない部下は、少しでも状況が変わって臨機応変に対応しなければならない場面に遭遇すると、とたんに判断できなくなるのです。
「教わった基準と違う」「教わった手順と違う」、そう言いだしたらアウトです。
なぜを理解していると、有意味感でモチベーションが高いだけでなく、部下は状況に合わせて、自分で考えて意思決定することができるようになります。
手順を伝え、基準を伝え、なぜを教える。
面倒で、非効率で、時間がかかる――そう感じるかもしれません。もともと手順しか教えてなかった人が多いと思いますので、その労力たるや何倍にも感じるでしょう。
とはいえ、教育の最初に必ずルーティンにしてしまえば、その後の教育は大変効率的なものになるのです。
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