上からは叱責、下からは軽視「中間管理職の悲哀」 1人でも部下がいる人必須「部下育て」の思考

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第2は、リソースを抱え込もうとするのではなく、ほかの人たちと共有しようとする思考様式に転換していること。たとえば、「私はメンバーの昇進に大きな関心を払っている。メンバーの他部署への異動は、私がコントロールする」と考えるのをやめて、「私はメンバーのコーチングを行い、メンバーが成長して部署の内外で新しい役割を担う機会を見出せるようにする」というように、オープンで協働志向の考え方をする。

第3は、固定的なチームから流動的なチームへと社内のチームのあり方を移行させる企業が増えていることを受けて、「私は固定的なチームのマネジメントとコントロールを担っている」という考え方を捨てて、「私のチームは流動的だ。メンバーがほかの部署のプロジェクトで働いたり、ほかの部署からメンバーを借りたりする」という認識に転換していることだ。

部下が育つことでマネジャーも成長する

第4は、働く時間と場所の柔軟性が高まる中で、「私はチーム内の仕事を割り振り、オフィスで仕事を実行させる」と考えるのではなく、「仕事はどこでもできる。重要なのは、あくまでも業務とプロジェクト。社内外の人材を活用して仕事を行う」という発想に転換していることだ。この思考様式の転換は、どのようにチームの成績をマネジメントし、評価するかにも大きな影響を及ぼす。

この面では、「私は、メンバーの仕事ぶりを直接監視し、年間の目標を設定して、成績評価を行う」という発想を脱却し、「仕事の優先順位をたえず判断し、常にコーチングを行い、結果を重視する」という思考様式に移行する。 

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