テクノロジーの進化に伴う自動化の加速で職を失うことに不安を抱く人もいれば、今の仕事でアップスキリングに励んだり、新しい仕事に就くためのリスキリングに精を出したりする人もいる。
どちらにせよ、テクノロジーの進化につれて必要になるスキルがある。それは、人間的スキル。逆説的だが、自動化が進むにつれてこのスキルが必要になってくる。しかし、コミュニケーション能力に代表される人間的スキルを身につけるのは、一朝一夕では難しいのではないか。
日本でも話題沸騰中の『リデザイン・ワーク 新しい働き方』は、コロナ禍を振り返りながら、今後10年を見すえて働き方の再設計を勧める書だ。著者の経営学者リンダ・グラットン氏は、対人スキルを磨くためのアッと驚く方法を指摘している。
スキルが時代遅れになるのを恐れる社員
テクノロジーは将来にわたり、私たちの働き方に大きな影響を及ぼし続ける。ほとんどの働き手は、自動化が自分の仕事に大きな影響を及ぼすことに気づいている。
ある推計によれば、全体の60%の職では、その職を構成する業務の3分の1が自動化される可能性があるという。もしそうなれば、多くの人にとって仕事の性質が大きく変わることになる。この点は、人々に強い不安(「職を失う心配はないか」「給料の安い役職に降格させられるのではないか」)を抱かせる半面、モチベーション(「変化から取り残されないために、リスキリングやアップスキリングに取り組むぞ」)を抱かせる要因にもなりうる。
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