変化の激しい時代では、「今後必要になるスキルや技術を学ぶ」ことが、個人としても会社としても成長をうながし、市場における競争優位と価値を生むと考えられているからである。
新しい働き方を取り入れない組織の末路
新型コロナウイルス感染症の拡大による社会変化は、私たちの価値観や働き方に大きな影響を与えました。一時期はニューノーマルという言葉がメディアを賑わせましたが、現在は感染状況もいったん収束したため、オールドノーマルに戻っている企業も多いのではないでしょうか。
昨年、アメリカのメディアでは、「The Great Resignation(大退職時代)」が連日報道されていました。「大退職時代」とは、アメリカの労働者が自主的に組織を退職する人数が激増している社会現象のことです。これは、新しい働き方を取り入れなかった組織に対して働く労働者がNOを突きつけた事例と言えるでしょう。
アメリカでは、昨年11月には自主退職者の人数が過去最高の453万人に達し、不況の足音が聞こえ始めている現在でさえ、毎月400万人以上が自主的に退職しています。退職理由はさまざまですが、アメリカのQualtrics社が2021年6月に実施した調査では退職理由の一番大きな理由は「組織が自分に成長機会を与えてない」、つまり満足いくリスキリングの機会がないことでした。また、出社するか、リモートワークを選択するかのフレキシブルな働き方の自由がないことも、労働者が会社を去る大きな要因の1つとして挙げられています。
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