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海外開拓進める3メガバンクの避けられぬリスク 仕切り直しの三菱UFJ・三井住友、遅れるみずほ

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さまざまなリスクを勘案し、各業界のベスト・ワーストシナリオを検証。「2023年大予測」特集の産業・企業パートから抜粋。

立ち並ぶメガバンク3行の看板
メガバンク3行は米州や東南アジアへの展開を急ぐ(撮影:今井康一)

特集「2023大予測|産業・企業編」の他の記事を読む

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仕切り直しの海外戦略

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コロナ禍や海外金利上昇といった不透明感はあるものの、3メガバンクの業績は堅調だ。三井住友フィナンシャルグループ(FG)は、2023年3月期の業績を上方修正。国内法人や海外向け融資、手数料収入が好調で、円安による為替差益も享受した。

一方で、今後はGDPの成長が続く海外各国への進出が不可欠。各行は現地銀行との提携や買収に活路を見いだす。2022年はその布石ともいえる動きが相次いだ。

三菱UFJFGが、積年の課題にようやくケリをつけた。2022年12月1日、子会社だったアメリカの地方銀行「ユニオンバンク」を、USバンコープに売却したのだ。

同社にとって、ユニオンバンクは単なる海外子会社ではない。旧三菱銀行および旧東京銀行それぞれの現地法人を源流とし、米国地盤の日系銀行としては最大級だ。2008年に米州展開を見込んで完全子会社化したが、もくろみどおりには収益が伸びなかった。

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