有料会員限定

「地方銀行」を直撃する海外中銀の金融引き締め 「ゼロゼロ融資」の返済本格化も23年の懸念材料

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

さまざまなリスクを勘案し、各業界のベスト・ワーストシナリオを検証。「2023年大予測」特集の産業・企業パートから抜粋。

下から見上げた、きらやか銀行の看板
きらやか銀行は有価証券でも多額の含み損を抱えている

特集「2023大予測|産業・企業編」の他の記事を読む

ウクライナ、気候変動、インフレ……。混迷を極める世界はどこへ向かうのか。12月19日発売の『週刊東洋経済』12月24-31日号では「2023年大予測」を特集(アマゾンでの購入はこちら)。世界と日本の政治・経済から、産業・業界、スポーツ・エンタメまで108のテーマについて、今後の展開とベスト・ワーストシナリオを徹底解説する。この記事は本特集内にも収録しています。

各国の利上げで損切り続く

週刊東洋経済 2022年12/24-12/31【新春合併特大号】(2023年大予測 108のテーマで混沌の時代を完全解明!)
『週刊東洋経済 2022年12/24-12/31【新春合併特大号】(2023年大予測 108のテーマで混沌の時代を完全解明!)』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

「ここまで速いとは思わなかった」。地方銀行幹部が口をそろえるのは、米連邦準備理事会(FRB)による利上げだ。アメリカを筆頭に世界中で進んだ利上げは、海外でのビジネス展開をほとんど行っていない地方銀行にも、影響を及ぼしている。

地銀は貸し出しに加えて、有価証券の運用も盛んに行っている。もともとは日本国債への投資が中心だったが、日銀のマイナス金利政策によって収益性が低下。相対的に利回りの高い、海外の国債や事業債への投資を積極化した。

日銀によれば、2022年9月時点で全国の地銀の有価証券残高は日本国債が16.7兆円なのに対して、債券などの外国証券は13.5兆円もある。米ドルやユーロ建てで投資を行っているため、各国の利上げによって債券価格が下落し、含み損が発生しているのだ。

次ページ海外金利は依然先高感が拭えず
関連記事
トピックボードAD