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電子部品需要の生命線、スマホ・PC市場に漂う暗雲 目新しさで消費者の購買意欲を刺激できるか

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さまざまなリスクを勘案し、各業界のベスト・ワーストシナリオを検証。「2023年大予測」特集の産業・企業パートから抜粋。

3台並んだiPhone 14 Pro
iPhoneの中には20万円超の製品もあり、買い替えサイクルは延びた

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ウクライナ、気候変動、インフレ……。混迷を極める世界はどこへ向かうのか。12月19日発売の『週刊東洋経済』12月24-31日号では「2023年大予測」を特集(アマゾンでの購入はこちら)。世界と日本の政治・経済から、産業・業界、スポーツ・エンタメまで108のテーマについて、今後の展開とベスト・ワーストシナリオを徹底解説する。この記事は本特集内にも収録しています。

需要が急激に縮小

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逆境をはねのけて成長できるか。2022年は電子部品業界にとって明るい年ではなかった。電装化が進む自動車向けは堅調だったものの、中国メーカーのスマートフォンとノートパソコンの需要が急激に縮小したためだ。

ここ数年間、中国のスマホ大手・ファーウェイは米中対立の影響を受けてシェアを減らしてきた。vivo、OPPO、小米(シャオミ)といった中国のスマホメーカーはその地位を奪おうと、2021年ごろから電子部品などの在庫を積み増してきた。

しかしファーウェイが持っていた高級スマホのシェアはアメリカのアップルや韓国サムスン電子に流れ、在庫が過剰に。2022年に入ると電子部品メーカーへの注文が急激に絞り込まれ、コンデンサーなどを手がける村田製作所や太陽誘電の業績には逆風が吹いた。

中国政府のゼロコロナ政策の影響で、中国経済も冷え込み、中国人のスマホの買い替え意欲も減退した。

ノートパソコン業界でも、2022年はスマホと同様に電子部品の在庫積み増しが行われたが、需要面は期待を下回り「コロナ特需」はピークアウトした。

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