日本銀行が12月20日の金融政策決定会合で決めた政策修正。長期金利の許容変動幅を従来のプラスマイナス0.25%からプラスマイナス0.5%に拡大する。これに銀行の運用担当者は困り顔だ。
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12月20日の15時半から開かれた日本銀行の記者会見。黒田東彦総裁は今回の政策修正について、市場機能の改善が目的だとし「利上げではない」と繰り返したが……(編集部撮影)
意表を突くような形で日本銀行が事実上の利上げに踏み切る方針を発表した12月20日午後、銀行をはじめとした金融機関の株価が、一時急騰した。中長期的に預貸金利ざやなどの収益改善につながると見越した投資家の買いが、一斉に入ったからだとみられる。
日銀による異次元緩和などで市場金利が抑え込まれ、収益力と株価の低迷に苦しんできた銀行にとっては、長く暗いトンネルの出口がようやく見え始めたことになる。溜飲を下げるような雰囲気が広がるかに思われたが、銀行業界から聞こえてくるのはむしろ悲鳴に近い声だ。
外国債券の大きな痛手だけでは済まない
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