「現場を管理しすぎる会社」が没落する必然3理由 「失われた30年」最大の被害者は「現場」だ!

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さらに、短期的な経済合理性だけを追い求めるあまり、本来であれば自分たちでやるべき機能や業務を外部に「丸投げ」する動きが進んだことも、現場力が衰えた大きな理由と言える。

【3】安易な「外注化」によって「自立性」が失われる

あまり問題視されていないが、私は平成の「失われた30年」において多くの日本企業が犯した「大きな間違い」のひとつが、過度な「脱自前」の動きだったと思っている。

その結果、外部に依存しなければ運営できないほど「自立性」を失い、組織の空洞化を招いてしまった

人材開発を「丸投げ」する会社の大問題

たとえば人材育成・人材教育は、その顕著な例である。

外部の研修会社やビジネススクールに頼り、経営の本丸とも言える人材開発を「丸投げ」している会社がじつに多い。ITやデジタル化も同様である。

これが「組織風土の劣化」に多大な影響を与えている。

組織風土を実現するうえで大事なことは、「自分たちでできることは何でも自分たちでやる」という意欲と熱意、努力を取り戻すことである。

「安易で過度な外注化、外部依存」から脱却し、「自前化」に大きく舵を切ることは、現場が「主体性」と「身体性」を取り戻すために極めて重要である。

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