「自分の感情管理できる子・できない子」将来の差 スタンフォードが教える感情コントロール術

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子供、親子
感情が豊かなことは素晴らしいが、ネガティブな気持ちにとらわれるなど、感情に流されすぎないために、親ができることは?(写真:buritora/PIXTA)
中学受験を考える家庭は増えていますが、受験のための暗記式勉強法は、本当に子どもの将来にとっていいのか?と悩む親も増えています。アメリカのスタンフォード大学附属、オンラインハイスクールで校長を務める星友啓先生は、「暗記や詰込み型の学習では、変化し続ける社会では生き延びられない。これから必要なのは『考える力』」といいます。
世界4カ国から優秀な子どもが集まる全米トップ校では、ゲームチェンジャーを育てるためにどんな学習をさせているのか。家庭でも真似できる、子どもの地頭を育てる方法について、新刊『子どもの「考える力を伸ばす」教科書』より、一部抜粋してご紹介します。

感情を制するものが学業を制する

私は、アメリカのスタンフォード大学に附属するオンラインハイスクールの校長をしています。スタンフォードとシリコンバレー。テクノロジーと世界の最先端教育。中高一貫のグローバル教室に、世界中から集まる才能ある若者たち……。これだけでも十分キャラの濃い学校かもしれませんが、実は本校の最重要エッセンスは「哲学」が必修であること。「考える力」を一番大切に考えてカリキュラムを考えているのです。

考えるという心の営みは非常に理性的で、「うれしい」「悲しい」などといった感情的な心の営みとは一見、対照的に見えますね。それだけに、感情と理性は別もの。気持ちや感覚の問題は脇に置いて、ひとまず集中して理性的になれば、勉強も仕事も効率が上がる。それができないなら集中力が足りないなんて言われることも。

でも、人間はそうシンプルではありません。誰でも、感情が昂ぶっていたら集中して考えられませんし、逆に、気持ちが安定しているときは、勉強や仕事も冷静かつ効率的に進むはずです。

このように、感情と脳の認知のメカニズムは複雑に絡み合っていて、片方を無視してもう片方を効率化したり、トレーニングしたりすることはできないのです。

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