「自分の感情管理できる子・できない子」将来の差 スタンフォードが教える感情コントロール術
感情を制するものが学業を制する
私は、アメリカのスタンフォード大学に附属するオンラインハイスクールの校長をしています。スタンフォードとシリコンバレー。テクノロジーと世界の最先端教育。中高一貫のグローバル教室に、世界中から集まる才能ある若者たち……。これだけでも十分キャラの濃い学校かもしれませんが、実は本校の最重要エッセンスは「哲学」が必修であること。「考える力」を一番大切に考えてカリキュラムを考えているのです。
考えるという心の営みは非常に理性的で、「うれしい」「悲しい」などといった感情的な心の営みとは一見、対照的に見えますね。それだけに、感情と理性は別もの。気持ちや感覚の問題は脇に置いて、ひとまず集中して理性的になれば、勉強も仕事も効率が上がる。それができないなら集中力が足りないなんて言われることも。
でも、人間はそうシンプルではありません。誰でも、感情が昂ぶっていたら集中して考えられませんし、逆に、気持ちが安定しているときは、勉強や仕事も冷静かつ効率的に進むはずです。
このように、感情と脳の認知のメカニズムは複雑に絡み合っていて、片方を無視してもう片方を効率化したり、トレーニングしたりすることはできないのです。
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