「自分の感情管理できる子・できない子」将来の差 スタンフォードが教える感情コントロール術
最近では日常生活にも簡単に取り入れられる「ディスタンシング」のメンタル・トレーニングが開発されており、性別や年齢を問わず広く効果が確認されてきています。ここでは、これまでに科学的エビデンスが十分に示されてきたトレーニングの中から、子どもとやりやすいものを厳選してご紹介していきます。週に一度、子どもと5~10分ほど一緒にいられる時間を作るといいでしょう。
まずは、最近辛く感じたり、ネガティブになってしまった出来事を、子どもに想像してもらい、そのときのことをできるだけ詳しく話してもらいましょう。
それが終わったら、次の4つの視点のどれかを選んで、ディスタンシングのエクササイズをしましょう。選んだ視点で数分かけて自分の心の声と対話してみるようにサポートしてあげてください。
自分との対話で現在の気持ちと距離をとる
1 自分を呼ぶ
子どもに、心の中で自分のことを名前で呼んだり、「君」「あなた」など他者に呼びかけるように呼ぶように指示をしてみてください。その上で、「心の中で、自分のことを呼んであげて、褒めてあげてみてね」「自分に慰めの声をかけてみましょう。そうしたら、どういう答えが返って来ると思う?」 などといった具合に、子どもが自分の心の声を使って自分自身と対話できるようにサポートしてあげましょう。
自分と対話することで、自分の現在の気持ちと距離をとることができ、ディスタンシングの効果が得られます。
2 友達に声をかけるふりをする
子どもに、自分の友達が自分とまったく同じ出来事を体験している状況を想像してもらいましょう。
「例えばさ、〇〇ちゃんに同じことが起きたらどう思うかな?」などと、身近で気持ちが想像しやすい友人を選びましょう。そうした会話の設定を作った上で、「そのときに、なんと声をかける?」「どんなアドバイスをしてあげる?」などと、友達をサポートする気持ちで自分の心と対話させてあげましょう。ひとしきりその話をしてから、「じゃあ、〇〇ちゃんが同じふうに言ってくれたら、どう思うかな?」などと、今度は自分の気持ちに置き換えるように練習させます。
3 心のタイムマシーンにのる
1週間後、1カ月後、1年後。子どもに、現在の状況から少し時間が経った未来のことを想像させてあげましょう。
「周りの環境はどう変わっているか?」「自分はどのように感じているか?」などとイメージを広げさせてあげましょう。その上で、ネガティブに感じていたときの自分に、どのように語りかけるかを考えさせます。
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