またもうひとつの自爆パターンが、韓国側で大騒ぎすることで、日本側もそれに「大きな反発」を始めるパターンだ。
たとえば、島根県が「竹島の日」を制定した当初、日本全体の雰囲気としては、それほど大きな関心をひくことはなかったが、韓国側で市民団体が烈火のごとく怒っている姿が連日テレビで放映され、日本側でも「反発心」が芽生えるようになった。
テレビ番組で韓国側の猛反発のシーンが流されなければ、日本で「竹島問題」はここまで注目されることはなかっただろう。
これらのデモは、韓国内では「お馴染みの、怒っているパフォーマンスだぞ」と割り引いて認識されるが、そのシーンだけ日本のニュースで繰り返し流されると、韓国全土が「反日」で怒り狂っているかのような「誤った印象」を日本の視聴者に大いに与えてしまうことになる。
そして韓国人は怒りっぽいので、比較的日本の右派メディアに釣られやすく、めでたく「本日も大漁」となってしまうことも少なくないのだ。
ハーバード大の学生にも無視されて……
また、何かにつけて海外で「不当性」を訴えても、当たり前だが外国人は無関心なので、無意味に終わることも多い。
今は遥か昔の2007年ごろのことだが、私がボストンのハーバードMBAの友人を、キャンパスに訪ねたとき、「お国紹介のようなブース」があった。
日本の隣に韓国のブースがあったのだが、そこで「独島は我が領土」の英語版パンフレットを配っていたのには、さすがの私も失笑してしまったものである。
当然のことながらハーバードのさまざまな国の学生は、お祭りのときにそんなパンフレットが置いてあっても、それを手にして持っていくことはしない。もし持っていく人がいるとしたら、「最後の後片付け担当の韓国人新入生」くらいのものである。
さすがにこれは、教科書問題で対日感情が著しく悪化した翌年頃だったという特殊事情が背景にあるが、他にもニューヨークのタイムズスクエアで本件に関する広告を打ったりと、「お金がかかるわりに、ほぼ誰も関心がなさそうなこと」を国内向けパフォーマンスでやってしまったりするのである。
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