まず残念なことに、韓国には、日韓両国でビジネスをしなければならない人に、無意味に「踏み絵」を迫る人がたまにいらっしゃる。
たとえば、私が日本と韓国の同僚やお客さんとともに、赤坂や香港の湾仔(ワンチャイ)にある韓国クラブに行ったら(独身の若いころの話である)、その酒の席でお姉さんが、
「ああ、チェイルキョッポ(在日コリアン)なのね。ということは、聞きたいんだけど、『独島』(『竹島』の韓国名)はどこの国のもの?」
といった具合である。しかし、いったい、そんなことを酒の席で、お客さんの私に対して聞いて、いったいどうしようというのか!
ちなみに私に連日寄せられる大量の温かいコメント、というか炎上しているコメントの中の常連さんの書き込みが、「『竹島』(韓国名は『独島』)の不法占拠をどう説明するんだ!」というものである。
そもそも韓国側の説明としては、1905年に島根県に編入されたときには、すでに1904年の第一次日韓協約で外交権が実質的に大日本帝国側に剥奪された状態だったので抗議もできなかったというものであり、これに対し日本側の説明は、「戦後に李承晩が一方的にラインを引いて漁民を拿捕し……」というものである。
両国の民族主義色の強い新聞が「昔の地図に日本領と書いてあった!」「その地図よりさらに昔の地図に朝鮮領と書いてあった!」「その発見された地図よりさらにもっと昔の地図に……」などと延々とやり合っているのを見て、さすがにウンザリしている人も少なくないのではないだろうか。
「無意味なキャンペーン」を盛大に行う心理
話を戻すが、韓国側の無神経なメディアは、せっかく日本で活躍している韓流スターに、「『独島』はどこの国のものですか?」と聞いたりする。
また、韓国内での「独島は我が領土!」キャンペーンに、人気女優を駆り出したりするなど、どう考えても「両国の懸け橋」を、一つひとつ無配慮に破壊していくことが非常に多いのだ。
かくして、「せっかく日本で韓国の印象をよくして『懸け橋的な役割』を果たしている人」の立場を、自分たちで壊し、自分たちを追い込んでいくのである。
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