「多様性の時代」と言われて久しいが、同時にそれは自分と異なる価値観や考え方を持つ人と接する機会が多くなるということ。人は自分と異なるタイプを見ると、反感や嫌悪感を持ちがちだが、何もせずに放置していると、分断が加速してしまう。
自分と異なる価値観や考え方を持つ人とどう接していけば、うまく共生できるようになるのか。全米でベストセラーになった『マッピング思考』の著者ジュリア・ガレフは、そのヒントとして「アイデンティティを軽く保つ」ことを挙げた。
自分と異なる価値観や考え方を持つ人とどう接していけば、うまく共生できるようになるのか。全米でベストセラーになった『マッピング思考』の著者ジュリア・ガレフは、そのヒントとして「アイデンティティを軽く保つ」ことを挙げた。
価値観の違いが激しい論争を引き起こす
「政治や宗教の話をすべきではない」というのは、古くからよく知られている社交上のエチケットである。というのも、政治的・宗教的な見解は、その人のアイデンティティの一部であることが多いからだ。
自分のアイデンティティの一部になっている考えを批判されたら、当然、相手に反感を覚える。それは、家族を侮辱されたり、母国の国旗を踏みつけられたりするようなものだ。
自分のアイデンティティを形成する考えにおいて意見が合わないと、敵とみなすこともある。「ああ、君はあちら側の人間なんだね」と。ただし、自分のアイデンティティの一部になりうる思想は他にもある。政治や宗教は、その一例にすぎない。
「育児は母乳か粉ミルクか」「どのプログラミング言語を選ぶか」「資本主義に対する考え方はどうか」……ほぼ無限だ。これらは、政治的、宗教的な価値観の違いと同じように、激しい論争を引き起こすことがある。
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