年収700万円の33歳彼が「台湾」で今超幸せな理由 ネトゲ断ちのため留学、荒療治が人生を動かす

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異性やパートナーの存在は、語学を学ぶ大学生にとって強い動機には違いない。だが、お世辞にも日本では勉強熱心な学生ではなかった木原さんは、なぜ中国に行った途端、人並み以上に語学の勉強を頑張ろうと思ったのか?

「そもそも留学前は世間的な中国に対するイメージすらなかったんですが、現地に行って中国のことが好きになったのはありますね。中国人の直接言いたいこと言う動物的なコミュニケーションが、自分は気持ちが良く感じて、この人たちともっとわかり合いたいという気持ちになりました。

私自身が、本音と建前を使い分ける文化が強い京都出身というのもあると思います。留学して最初の頃、スーパーで買い物をしたら釣り銭を雑に叩きつけるみたいな感じで渡されたことがあって。単にその時、その店員の機嫌が悪かっただけなんですが、レジに来た客だろうと構わず、その気持ちを表に出せちゃうって、すごいなと。驚きましたけど魅力的に感じました」

中国での生活が思いのほか肌に合った木原さんは、1年間の交換留学後、北京にある清華大学や、大連にある大連外国語大学へ留学。計2年間を中国で過ごし、その後さらにオーストラリアで1年間の語学留学も経験する。

「英語に関しては日常会話ができる程度ですが、今の会社でも英語は使っています」とのことだが、それもエリート中国人学生に英語ができないことを直接バカにされたのが理由らしい。

新卒入社した専門商社を1年半で退職

「帰国後は中国語を活かして国内就職しようと思い、商社や貿易会社をいくつか受けましたが、その頃はネトゲ廃人だった過去や就活の現実に直面したような時期だった気がします。

語学ができる就活生の中でも学歴フィルターはあるし、中国語や英語が自分と同じくらいできて、有名大学の学生が目指すような会社に就職するのは現実的ではなかったので。けっこう就活はテキトーでした」

その抜群のバイタリティーから、本連載でよく用いる例えである「迷走」は似合わず、どちらかと言えば「爆走」という雰囲気の木原さんだが、それでも社会人生活は順風満帆ではなかったよう。海外駐在を目当てに専門商社に就職するが、駐在まで3〜5年は国内向け事業に従事させるという会社の方針に耐えられず、1年半で退職したのだ。

その後、台湾出向を条件に観光コンサル事業などを行う零細企業に転職する。

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