「AIに取って代わられる」仕事への不安
都内のIT企業に勤務する古川陽太さん(仮名・30歳)は20代後半の数年間、QLCに苦しんだ経験を持つ人物だ。
都内の有名私大を卒業後、2014年にコインパーキングの管理・運営を行う会社に入社。配属されたのは、自動販売機を管理する部署だったが、入社5年目の2018年に、初めての転職を決意することになったという。
「当時の職場は人間関係は良く、仕事も楽しくできていました。でも、仕事に慣れるなかで、業務内容に不安を感じるようになったんです。
たとえば当時の業務のひとつに、自販機の飲料の在庫管理がありました。翌週以降の天気予報を見ながら、飲料の発注量を決めるという仕事なのですが、『むしろ機械のほうがうまくできるよな』『この仕事を続けて自分のキャリアはどうなるんだろう?』と感じて。AIに取って代わられるかもしれない仕事の、将来性に疑問を抱くようになったんです」
今風な理由で、自身のキャリアや、仕事の将来性に漠然とした不安を感じるようになった古川さん。背景には、当時読んでいた堀江貴文氏と落合陽一氏の共著『10年後の仕事図鑑』の影響もあったという。
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