「組織を適切にマネジメントすることの重要性」を認識しているアメリカ企業に対して、日本企業はどうであろうか?
組織マネジメントの「素人」が経営する日本の現状
「日本的経営による同質的共同体組織」を前提としていた日本企業では、「社員たちは同じ目的に向かい、一丸となり、協力し合い、一所懸命働く」ことが暗黙の了解と考えていた。
そんな家族的な雰囲気の会社では、小難しい組織マネジメントなどは不要であり、家父長の下で社員たちが経営の都合のよいように勝手に組織を運営してくれることを期待できた。
だが、その前提はすでに大きく崩れている。日本においても人の流動化は加速し、「ジョブ型人事制度」を導入する企業も出はじめ、ダイバーシティーが尊ばれるようになった。
最初から最適化され、活性化された組織などは存在しない。だから、組織は適切にマネジメントされなければならない。
しかし、多くの日本企業ではいまだに「組織マネジメント」を軽視し、科学的、合理的な知見を持ち合わせていない「素人」が経営をしている。そんな状況では、組織が劣化するのは当然のことである。
不祥事を起こした会社が行った調査報告書には、似たような言葉が並ぶ。
そして、調査報告書の最後は、決まって次のような言葉で締めくくられている。
これはある意味では「重病宣告」である。指摘するのは簡単だが、「組織風土」を変革するというのは容易なことではない。
なぜ、ここまで重病化してしまったのか。それは日本企業が組織の基盤である「カルチャー」を大切にしてこなかったからである。
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