日本人が苦手な「aとtheの違い」完全理解する方法 勘違いも多い!単なる暗記・慣れでは対応困難
2日目:CM「i'm lovin' it」に英語教師が困る興味深い訳
3日目:日本人が悩む「現在完了形」完璧理解の大胆なコツ
4日目:英会話で超重要「助動詞+have 過去分詞」習得法
英語の疑問で第1位が「the」の使い方
かつて高校3年生2000人に「今まで英語を勉強してきた中で一番の疑問は?」というアンケートをとったことがあります。そこで1位だったのが「theの使い方」でした。また、とある大企業から講演依頼がきたとき、先方からの要望は「aとtheの使い分けを説明してほしい」でした。
aやtheをまとめて冠詞といいます。「名詞の前に冠のようにつけてあげる詞ことば」という、かわいらしいネーミングで、さらにはa やtheという「威圧感ゼロ」の単語にもかかわらず、老若男女問わず日本人英語学習者の前に立ちはだかる、悪魔のような単語です。
確かに昔から英語教育の世界には「前置詞3年、冠詞8年」という有名な言葉があり(ネット検索で数十万件ヒットします)、冠詞をマスターするには膨大な時間がかかるのが現実です。でもこのように「格言っぽく、うまいこと言ってやった」感を出されるだけで、肝心の説明をしてもらえないのは困りますよね。
実際、小5~高3で8年間英語を勉強したことになるのに「冠詞をマスターした」と自信が持てる人は1%もいないでしょうから、やはり単なる暗記・慣れでは対応できないのです。まずは多くの人の勘違いを見直し、次に新たな考え方を解説していきます。
みなさんは初めてtheの使い方を習ったときのことを覚えていますか?
おそらく次のように習ったのではないでしょうか。
「最初に出てきた名詞にはaをつけるが、2回目からはtheをつける」
僕はこの説明をハッキリと覚えています。というのも、この説明があったほんの数日後に衝撃的な矛盾が出てきたからです。それは、Open the window. という英文です。この文には最初からtheが使われているので、もうこの時点で「最初はaで、2回目にtheを使う」というルールは成り立たなかったのです。
このようにtheについての説明は最初から変なのです。前提の時点ですでに間違っていれば、8年かけても正しい英語のセンスは形成されません。だからこそみなさんは、今すぐこの前提を頭の中で書き換えましょう。
そのtheの核心とは……。
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