日本人が苦手な「aとtheの違い」完全理解する方法 勘違いも多い!単なる暗記・慣れでは対応困難
“the+複数形” の形は「みんなで共通認識できる(特定できる)複数形」なので、特定集団を表すと考えてください。
※昔はバンド名(The Beatlesなど)にもよく使われましたが、まさに特定集団ですね。
文法書には「“the+苗字の複数形” で“~家の人々”となる」という説明がありますが、これも“the+複数形”という形なので、結局は「家族(という特定集団)」にすぎません(the Simpsons「シンプソン一家」など)。
※「○○家の人々」以外に、「〇〇夫妻」という意味でも使えます。
また、「山脈にはtheをつける」という文法書の説明も、the Alps「アルプス山脈」なら「アルプスの山々という特定集団」と考えれば解決します。
この発想は国名にも使えます。Japan のようにtheがない固有名詞は問題ないのですが、theがつく国は特定集団という発想で解決することが多いのです。
※名前なので、この発想で説明がつかない国名もありますが(Republic of the Sudan「スーダン共和国」など)、まずは理屈で納得できるものから解決していってください。
the United States of America「アメリカ合衆国」※50の州が集まった特定集団/
the United Arab Emirates「アラブ首長国連邦」※ドバイなどの首長国が集まった特定集団(頭文字からUAEと表記される)/the Philippines「フィリピン」※たくさんの島で構成されている特定集団
aはどういうときに使うのか
theは共通認識できるときに使いますが、aについてはそれを裏返して共通認識できない→たくさんある中の1つにはaを使います。theは定冠詞と呼ばれ、定まったものに使い、aは不定冠詞で、定まらない・不特定のものに使う冠詞です。
oneからanが生まれ(oneとanは発音も似ている)、anからnがとれてaとなりました。元々がone「1」なので、a/anも「たくさんある中の1つ」となるのです。
※「aからanができた」というのは誤解です。事実は逆なんです(an→aの順)
■tell the truth「真実を話す」/tell a lie「ウソをつく」
「真実は1つである(ので共通認識できる)」ことからthe truthとなります。一方、「ウソ」にはいろいろなウソがあるので、tell a lie です。英語ではwhite lie「罪のないウソ(相手を傷つけないためにつくウソ)」などの認識がハッキリとあり、さまざまなウソがあるのです。
※ちなみにwrongの場合は、the wrong+名詞となります。
■後ろに修飾語がついたときのtheとa
関係代名詞などで修飾されると(限定されるので)theがよく使われます。しかしこれを拡大解釈して「修飾されると必ずtheが必要」という誤解が(特に上級者に)あります。
確かにその傾向は強いのですが、「(後置修飾があっても)1つに限定できない」場合はaを使います。
「僕がデートする女の子はショートヘアなんだ」
① The girl I go out with has short hair. ※「どの女の子」かを共通認識できる
② A girl I go out with has short hair. ※「デートする女の子」がほかにもいる
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