日本人が苦手な「aとtheの違い」完全理解する方法 勘違いも多い!単なる暗記・慣れでは対応困難

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“a”のいろいろな意味(応用)

①「ある1つ」 ※「たくさんある中の1つ」→「ある○○」

In a sense, it’s a completely new concept.
ある意味、それはまったく新しい発想だ。
※in a sense「ある意味」/aは2つとも「ある◯◯」

②「~につき」 ※「(1つずつを考えた結果)1つにつき」

The clinic is open six days a week.
その診療所は週に6日利用できる。
※a week「1週間につき」

③「ある程度の」 ※「1つに思えるほどのカタマリ」/熟語で使われる

Just a moment.
ちょっと待って。
※a momentの直訳は「一瞬」

③の場合、厳密に「1」である必要はありません。a fewという熟語も「少しのカタマリとして認識できるほどの」→「少しの」という意味です。take a walk「散歩する」は「ちょっと(一定距離)歩く」ニュアンス、on a diet「ダイエット中で」は「しばらく(一定期間)ダイエットする」ニュアンスです。「開始~終了が意識される“1つの” 作業」という意識でaが使われると考えてもいいでしょう。

※丸暗記すると「aがつくんだっけ?」と悩むことがあるので、納得しながら覚えていきましょう。

追加事項:「同じ」という意味のaは古い用法

aには「種類が1つ」→「同じ」という意味もありますが、ことわざなどに残されているだけです。例えば、Birds of a feather flock together.「類は友を呼ぶ」です(直訳「同じ種類の羽を持った鳥は一緒に集まる・群れる」)。

「face to face」は冠詞を省略

冠詞が(本来なら必要なのに)使われない場合(発展)

■時間割に出てくるもの(学科・スポーツ・食事など)

mathematics「数学」/soccer「サッカー」/lunch「昼食」など

■a kind of+名詞「一種の~」 ※a kind of でまとめて1つの冠詞のような役割となる

a kind of singer「一種の歌手(のような人)」など

■熟語表現 ※慣用的に冠詞が使われない形で定着したもの

The boxers stood face to face in the center of the ring.
リングの中央で、ボクサー同士が対峙した。
※face to face「面と向かって」

face to face のような「名詞が2回出てくる表現・対になる表現」では冠詞がないほうがリズムがよいため省略されたと考えられています。

■補語に「身分・役職」 ※「その身分の状態」が強調され、形容詞の扱い

Mr. Honda is president of the company.
本田さんはその会社の社長です。
※the presidentでもOK

■by が「手段」を表す場合 ※by car「車で」など

次ページ原則は「固有名詞に冠詞は不要」
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