「若者への投資」はこれでいいのか
本連載を続けていると、奨学金制度への批判だと勘違いされることが少なくない。だが、毎回記事の冒頭でつづっているように、「大学の学費の上昇」も、重要な変化といえる。
高等教育の重要性がますます増す世界において、わが国の大学の学費は上がる一方だ。奨学金を借りることが一般的になっているのは、その影響も多分にあるだろう。
いつか、自分たちの首を締めることにならないのか。いや、実はもうゆっくり首は締まっているのかもしれない……「置かれた時代の影響」を強く感じさせる西村さんの話を聞きながら、若者のひとりとして感じた筆者だった。
※編集注1:厳密にはこの数値は男性の大卒者だけのものであり、女性の大卒者は9万9900円だった。一方、令和1年のデータは男女合わせた数値である。民間の統計サイトでは、男性のみの数値を男女平均として表示している/表示しているように見えるものもあるので注意されたい。今回は便宜上、あえてより広まっているデータを元に計算している(だが、同調査では昭和61年まで女性の大卒は事務系の数値しか調査せず、62年以降が技術系を含む数値……というふうに、そもそも昔と近年では調査内容が微妙に異なっており、また繰り返すがお金の価値が昔と今では異なるので、あくまで目安として受け止めてほしい)。
※編集注2:同様の理由で、男性のデータを記載している。
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