「やりたいこと」で身を立てる、もしくは東大レベルまたは海外の大学に入るというのは、どちらもかなりハードルの高い願いに思えます。「好きなことをしなさい」と言いながらそれなりの成績も求めるダブルスタンダードを子どもに押しつける「高学歴親の罪」(先月AERAの特集のタイトルになっていました)にならないよう気をつけたいものです。
さて、今回の結論としては、東大卒のママたちは、子どもに目指してほしいものとして、「東大」をそこまで特別視したり絶対視したりしていないことがわかっていただけたかなと思います。
でも、結果的に「成績がよかった」などの理由で東大に入っていることが多いママたち。子どもたちの意思を尊重しながら、(たとえ成績が自分のようによくなくても!)本人が選ぶ道をどのように広げたり、支えたりできるかについては、何か道筋が見えているわけではありません。
東大ママ門はまだ子どもが0~3歳などと小さいママが中心なので、受験はいつの段階でさせるのか、学校や塾に任せっきりではいけないのか……などを気にしながらも、共働きで割ける時間が限られていることもあり、子どもの教育は悩みの種です。自分の仕事も、子どもの教育もしっかりしたいジレンマには、人一倍引き裂かれているかもしれません。
能力や収入の面で恵まれたごく一部の人だけでなく、誰もが安心して子どもの教育を任せられる公的機関と、生き生きと働ける環境が整備される方向を期待したいものです。
さて、こういった悩みが「ママ」だけのものというのも変な話。ちゃんとパパにも登場してもらいましょう。次回は、東大卒ママと結婚・出産について見ていきます。
(撮影:今井康一)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら