2021年の家電市場は、昨年からのコロナ禍の影響を受け続けた1年だった。引き続き、空気清浄機やエアコンなどの空調家電は伸びているものの、ステイホームにより、爆発的な需要の先取りが起きた反動と、半導体不足の影響も受け、調理家電や生活家電はそれほど伸びなかった印象だ。
そんな中で、2021年の家電市場で話題を集めたのが、「家電サブスク」の広がりだ。これは家電製品を買わずに、月々払いのサブスクリプションプランで利用するという新しいスタイル。サブスクサービス自体は2019年が元年と言われており、クルマや家具などさまざまなジャンルで広がりを見せている。それが家電にも広がってきたというわけだ。
といっても、以前より、レンタル大手のRentioや家具サブスクのスタートアップ企業サブスクライフなどは、早くから家電のサブスクを始めていた。2021年は大手メーカーが自らサブスクサービスを大々的にスタートし始めた年なのだ。
家電と食材をサブスクできるパナソニック
大手家電メーカーのパナソニックが今年6月にスタートしたのが、家電と食のサブスクサービス「foodable」だ。面白いのは単に家電をレンタルするだけでなく、毎月こだわりの食材が宅配されることだ。月額利用料金は3980円。
例えば炊飯器(SR-VSX101)のプランでは銘柄炊き分け機能を搭載した同社の最上位を使うことができ、毎月ご飯ソムリエが厳選した銘柄米が2セット(2合×6パック)届く仕組み。日本全国のさまざまな銘柄米の食べ比べが楽しめるというわけだ。また、ホームベーカリーのプランなら、さまざまなパンミックスが、オーブントースターのプランでは冷凍パンセットが届けられる。
パナソニックによると、「foodable」は想定の約3倍の申し込みがくるなど大ヒット。12月にはさらにサービスを拡充。低速ジューサーとフルーツの組み合わせや全自動コーヒーメーカーとコーヒー豆、スモーク&ロースターと燻製食材など、より多くのコースを用意している。
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