2016年のリオデジャネイロ・オリンピックで、羽根田卓也選手が日本選手初のメダル獲得をしたことで、一気に注目を集めた競技「カヌー」には2つの種別があります。
slalom/ˈslɑləm スラーラム/は、日本語の「スラローム」と少し発音が異なるので注意しましょう。「スラローム」では、つるされたゲートを通過する技術と、スタートからゴールまでにかかった所要時間の両方を競います。1艇ずつスタートし、ゲートに接触したり、非通過のゲートがあったりすると減点ポイントとなります。
sprint/sprɪnt スプリントゥ/(スプリント)は、レーンを決められた艇が、一斉にスタートして、一定の距離(200m、500m、1000m)を最短時間でこぎ、着順を競うレースです。1人乗り、2人乗り、4人乗りのレースがあります。
次に「自転車」を見てみましょう。自転車の種別は日本語も英語と同じ呼び方なので、わかりやすいですね。
「トラック」には男女それぞれ6種目、計12種目もあるんですよ。日本の公営競技である競輪から作られた「ケイリン」という種目もあります。競輪と区別するために、カタカナで「ケイリン」と表記され英語でもkeirinと呼ばれています。柔道や空手のほかにも、日本生まれのオリンピック種目があったんですね。
美しさを競う馬術や体操
次に「馬術」を見てみましょう。もう英語のequestrianは覚えましたか。「馬術」には3つの種別があります。これを知っておくと、どれも観戦してみたくなりますね。
「総合馬術」は、英語ではeventing/ɪˈventɪŋ イヴェンティン/と言います。「馬場馬術」「クロスカントリー」「障害馬術」の3種目を、同一人馬のコンビネーションで3日間をかけて行います。その3種目の減点合計の少ない人馬が上位となります。クロスカントリーでは、自然に近い状態の地形に竹柵、生垣、池、水濠、乾壕など、ボリュームのある障害物が設置されるそうです。
「馬場馬術」は、dressage/drəˈsɑːʒ ドゥラサージュ/と言い、20m×60mの長方形の競技アリーナ内で行う演技の正確さや美しさを競う種目です。「常歩(なみあし)」「速歩(はやあし)」「駈歩(かけあし)」という3種類の歩き方を基本に、さまざまなステップを踏んだり、図形を描いたりします。
「障害馬術」は、jumping/ˈdʒʌmpɪŋ ジャンピン/と呼ばれ、競技アリーナに設置されたさまざまな色や形の障害物を、決められた順番どおりに飛び越えたり、走行したりする種目です。障害物の落下やウマの不従順などのミスがなく、早くゴールすることが求められます。
「体操」には皆さんがよく知っている種別が3つ含まれています。まずは「体操競技」ですが、ただのgymnasticsではなく、種別のほうはartistic gymnasticsと呼びます。日本語では「体操競技」と呼ばれることがあって、競技名と紛らわしいですね。それに対して「新体操」にはrhythmic gymnastics/ˈrɪðmɪk dʒɪmˈnæstɪks リズミック・ジムニャスティックス/という名前が付いています。
trampoline/ˈtræmpəliːn トゥリャンプリーン/は、前回の記事で紹介しましたが、もともとは商標だったんですよね。器具のほうの普通名称はrebound tumblerで、スポーツのほうはrebound tumblingだったそうですが、現在はtrampolineが普通名称化して使用されています。オリンピックでも、日英とも「トランポリンtrampoline」が使われています。
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