以上のような背景によって、子どもの短所ばかりが目についてしまうのかもしれません。しかし、このような理由がわかったところで、なかなか現実を変えることは難しいでしょう。
そこで、ここからが本題です。
「子どもの短所だと思っていたことは、実は長所である」ということです。このことがわかると、今までいかに自分が勘違いしていたか実感でき、子どもの見え方が180度変わっていくはずです。
2人のお子さんの短所を長所に言い換えると…
【中2のお子さんの場合】
「自分の意見がなく、臆病にさえ見え、優柔不断なところ」が短所ということでしたが、この3つの短所を長所に言い換えてしまいましょう。
自分の意見が言えない理由はさまざまあることでしょう。「何も考えていない」「言うのが面倒」といった前向きではない理由もあると思います。しかし、それらの側面にフォーカスするのでなく、自分の意見を言うより、人の話を聞くことが好きで、他人に合わせることができる「聞き上手」なのだ、と捉えてみるのです。
理由がひとつでないのであれば、短所を見るのではなく、長所を見てみるほうが建設的です。
この言い換えは、聞いたことがあるかもしれません。ちょっとしたことでも恐れてしまう臆病な子に見えているかもしれませんが、見方を変えれば軽率に物事を進めず、慎重な言動ができるという美点ともいえます。
優柔不断で何も決められない理由のひとつには、例えば相手をおもんぱかって、なかなか決められないといったこともあるはずです。はっきりと決めると相手と衝突するのではないかとか、わがままに思われてしまうのではないかという気持ちがあるかもしれません。
しかし、それを「この子は心が優しく、平和主義な子なのね」とは思えないでしょうか。そう捉えられると、子どもにガミガミ言うことは減り、優しく接することができるでしょう。
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