無意味に子どもの短所を指摘する親たちの「罪」 ダメさを言い続けることのメリットはない

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子どもの短所ばかりを指摘してしまいがちになっていませんか? (写真:tomwang/PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

小5の子どものことでご相談です。うちの子は、生活面では朝の支度が遅く、私が言ってもなかなかやりません。また片付けができず、いつも親子で言い合いになります。

勉強では比較的国語はできますが、算数が苦手で家でも宿題を積極的にやりません。このような子どもなのですが、自分から積極的にやれるようなやる気を引き出す方法はあるでしょうか。
(仮名:金子さん)

親から言われずに、片付けができ、時間管理ができ、勉強も積極的にやれるという子。はたして世の中にどれだけいるのでしょうか。もちろん、そのような子がいないとは言い切れませんが、実際のところ、非常に少ないでしょう。

しかしそう言われても、目の前の子どもを見ると、イライラが止まらず、日々ガミガミ叱ってしまう。子どもは次第に聞く気をなくし、現在の事態がさらに悪化する……そんな悪循環に陥っている家庭はとても多いはずです。

そこで今回、金子さんには、「人を育てるための重大原則」についてお話をできたらと思います。この原則がわかると日々の子育てや子どもへのアプローチがぐっと楽になることでしょう。

「育て方」を習ったことがある人はいない

そもそも、親という立場になってから、子どもの育て方というものを習ったことはあるでしょうか。

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職場で上司という立場になったとき、部下の育て方を習ったことがあるでしょうか。さらに学校の先生は、子どもたちをどのように育てたらよいのかということを習ったことはあるでしょうか。

筆者はこれまで膨大な数の親御さん、数々の企業研修や教員研修においてヒアリングをしてきましたが、習ったことがあるという人は皆無に近いものでした。学校の先生も例外ではありません。

次ページ人を育てることが大切と言いながら、育て方は教わっていない
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