エヴァとの「コラボ麺」を生んだ女子社員の秘密 「シン・エヴァンゲリオン劇場版」とコラボ

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――発売後、反響はいかがでしたか?

売れ行きについては、コロナ禍の真っ最中だったこともあって、フラットに評価ができません。ただ、エヴァンゲリオンが好きな方は、ツイッターで発信する方が多いようで、SNSではいい反響をいただきました。映画が公開されていなくても、これだけ話題にしてもらえるのはうれしく感じました。延期になりましたが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』もとても楽しみです、絶対に見ます。

情報源はネットよりも、リアルな人付き合いから

――『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビ放送が始まったのは1995年です。勝山さんは、まだ生まれていないのでは?

エヴァンゲリオンと私は、ほぼ同い年だと思います。けれども、再放送されたり、漫画で展開されたりして、継続的に話題になっていました。中学生のときに来たのが、おそらく第2波か、第3波です。周囲にも興味を持っている人が多かったので、その頃から好きでしたね。

――ふだん、アニメはどれくらい見ているんですか?

有名な作品は一応見ている程度です。本当に好きな方と比べたら、少ないほうだと思います。新作を毎週見るということまではできていません。すでに完結していて、話題になったものを一気に見ます。アニメなら、2日間くらいずっと見ていても苦ではないですね。

――情報はどういうところから得ていますか?

友人にアニメ好きが多いので、プライベートで話しているあいだに自然と入ってきます。アニメ以外にもう1つ好きなことがあって、旅行やイベントに出かけることです。いずれも友人と行くことが圧倒的に多いのですが、都内で開かれるイベントにはよく行きます。

――都内のイベントというと?

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アニメの展示会やコラボカフェにもよく行きます。イベントごとにそのアニメが好きな人を誘って行くんです。ディズニーも好きで、ディズニー展なら、最近開催されたものはだいたい行けていると思います。あと、映画もよく行きますね。毎週、毎週、家にほとんどいない生活をしていました。コロナの影響を受けて、改めてアクティブだったなと思いました。

――SNSを情報源にすることはありますか?

SNSよりは、直接会う人のほうが多いですね。インスタグラムは見ることはありますが、SNSだけでつながっている人はあまりいません。元々、リアルな友人の影響を受けて、アニメを好きになったというのもあると思います。

――仕事とプライベートが、うまくつながっていますね。

プライベートと仕事は、いまはもう切り離せなくなっています。旅行ひとつにしても、映画ひとつにしても、マーケティングをやるうえでは、何がきっかけでアイデアが生まれるかわかりません。一見仕事とは関係なさそうなことでも、もしかしたらつながるかもしれないというのは常日頃、上司からも言われていますし、自分でもそう思っています。そういう意味では、アクティブな性格は、マーケティング部にあっていたと感じます。

勝山さんは、新潟、青森、福岡など各地のご当地調味料とコラボしたチャルメラも担当している。こちらにも旅行という、もうひとつの趣味が生きている。勝山さんにとっては、アニメも旅行も友人と一緒に楽しむためのもの。コラボ商品は、ファンの思い入れが強いだけに、企業には中途半端なものは作れないという緊張感があるだろう。彼女は、楽しみを人と共有しているからこそ、顧客の心をつかむポイントを肌で知ることができているように思う。
高橋 ホイコ ライター

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たかはし ほいこ / Hoiko Takahashi

1976年生まれ。国民生活センター勤務を経てフリーライターに転身。ウェブメディアを中心に執筆中。企業の一風変わった取り組みへの取材を得意とする。趣味はホルン演奏、ピンクのガジェット収集、交通インフラの豆知識集めなど。トマトマンの斜め上行く生活術管理人。

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