――エヴァンゲリオンの作中にある“味の要素”とは?
アニメ版に、みんなでラーメンを食べに行くシーンがあります。そこで、綾波レイという登場人物が、「にんにくラーメン、チャーシュー抜き」と発言します。コラボカフェで再現メニューになるなどで、たびたび話題になるものです。味に関しては、これしかないと確信がありました。「チャーシューは絶対に入れないでください」と、珍しい要望を開発部に出して、かやくの組み合わせを考えてもらいました。フライドガーリックもたっぷり入っています。
チャルメラおじさんでエヴァの名シーンを再現
――パッケージにもこだわりがありそうですね。チャルメラのキャラクターであるくろネコちゃんが”使徒“になっているイラストなど、面白いなぁと思いました。使徒とは、ざっくりいうと敵キャラですよね。語弊をおそれず例えるなら、ウルトラマンの怪獣のような。くろネコが光線を出しちゃってます。
チャルメラおじさんやくろネコが、エヴァンゲリオンの名シーンをオマージュしたイラストを、背面に置きました。今回は4商品展開で、それぞれに違うイラストが入っています。
先ほど話したにんにくラーメンは、“第10使徒襲来”のシーンをオマージュしていて、くろネコが第10使徒に扮しています。使徒に見えるようにするために、かなりこだわりました。弊社のデザイナーと相談しながら、何度も微調整をしました。
――なぜ、第10使徒襲来のシーンを選んだのですか?
商品ごとにテーマがありまして、手前に描かれているキャラクターや背景色と、背面に描いたイラストにはちょっとしたつながりがあります。にんにくラーメンは背景色が紫で、エヴァ初号機とメインキャラクター3人を前面に出したので、裏面のオマージュシーンはジオフロントで戦う映画の中でも印象的なシーンを採用しました。
――ということは、ほかの3商品にも、それぞれテーマがあるんですか?
ほかの3商品は、既存のチャルメラのしょうゆ・みそ・塩のパッケージだけを変更したものです。しょうゆは赤、みそはオレンジ、塩は緑というフレーバーカラーが元々あるので、キャラクターのイメージカラーと合わせて配置しました。
裏のイラストはキャラクターと連動しています。塩のパッケージには、碇シンジと渚カヲルの2人の登場人物が表面に描かれています。この2人といえば、ピアノを連弾するシーンがとても印象的なんです。背面はそこに連動していて、チャルメラおじさんとくろネコが連弾しています。
フタに貼り付けられている別添のスープも、エヴァンゲリオンデザインに変更しています。さらに、スープをはがすとくろネコの使途が出てきます。そういう遊び心はいろいろ入れています。
――そういった案は、どれくらい考えたのでしょうか?
覚えていないくらいです。お互いによりよいものになるようにアイデアを出し合い、根気強く版元さんとのキャッチボールを繰り返しました。すごく悩みましたが、妥協せずに案を考え続けました。
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