熊本地震では、強い地震への警戒を伝え続けた
――山口さんはほかの気象解説員とは少し違って、天気予報よりも地震や火山、災害の解説がお得意だそうですが、災害の解説とはどういうものでしょうか。
2009年頃から大きな地震が起きたときに、出演して解説させていただいています。東日本大震災のときは、30時間ぐらい連続で出演しました。今後どれくらいの期間気をつけるべきかとか、津波を伴うような地震がまた来るのかなど、キャスター役の人がいろいろ聞いてくるので、それに答える形で伝え続けました。
――2016年の熊本地震では、1度目の地震が起きた後も、まだまだ警戒が必要と呼びかけていたそうですね。
あのときは、4月14日に震度7の地震が来て、4月16日にさらに大きな地震が起きました。14日の地震の後もかなり活発に地震が起きていたので、気になっていました。過去にそういう地震の起き方をしていて、さらに大きい地震が来た事例があるんです。
2003年7月の宮城県北部地震や1968年のえびの地震など、あと東日本大震災もそうですね。マグニチュード7.3の地震が3月11日の2日前に起きています。熊本地震はまさにそんな起き方をしていたので、14日の地震では終わらないかもという話をしました。
――地震の予知は不可能なものだと思っていましたが、予想できることもあるんですね。
予知は不可能だと思いますが、わかることもあります。ちょっと気をつけたほうがいいかもしれないという情報は、直感ではなく、過去のデータに裏打ちされて伝えられる世界だと思います。
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