シンカリオン×エヴァ「神回」誕生の秘密 「まるでエヴァ本編」制作陣が明かすこだわり
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2018年8月11日土曜朝7時の「奇跡」をご覧になっただろうか。日本中のアニメファンと鉄道ファンを同時に狂喜させたコラボレーションだ。
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TBS系で毎週土曜日の朝にTVアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』が放送されている。実在する新幹線がロボットに変形し、巨大な敵に立ち向かうという内容で、JR各社の垣根を越え、E5系やN700系のロボットが共闘する。普通の人なら気にもとめない鉄道の描写も手を抜かずにきちんと再現し、子供だけでなく、鉄道ファンの心をがっちりとつかんだ。
ありえないコラボが実現した
これまで実在した新幹線のラインナップの中に、2015年11月から今年5月まで山陽新幹線を疾走した「500 TYPE EVA」がある。アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する汎用人型決戦兵器「エヴァ初号機」風の配色の塗装を500系に施した。
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この500 TYPE EVAがほかの新幹線と同様にロボットに変形したら楽しいのにとひそかに思っていたファンは多いはずだ。でもシンカリオンとエヴァンゲリオンでは制作者も放送局も違う。分別ある大人ならそんなコラボが成立するわけがないとすぐに思い直すだろう。
しかし、である。放送日の1週間前、8月4日に放送されたシンカリオンの次回予告で、多くの視聴者は腰を抜かした(かもしれない)。エヴァファンならおなじみの極太明朝体による「予告」という大きな文字に引き続き、エヴァンゲリオンと同じ声優によるナレーション。そして、これまたエヴァファンにはたまらない「サービス、サービス」の決めゼリフ。言わずと知れた三石琴乃さんによるエヴァンゲリオンの次週予告がシンカリオンで再現されたのだ。
そして8月11日に放送された本編は、ファンの期待を120%上回った。「神回」と評される奇跡のアニメコラボはどうやって実現したのか。シンカリオンのプロデューサー、小学館集英社プロダクション・メディア事業局の根岸智也チーフプロデューサー、エヴァンゲリオンの版権を一括管理するグラウンドワークスの神村靖宏代表に舞台裏を聞いた。
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