「鉄道の町」どう活性化?高校生たちの斬新な発想 宮城県美里町、JR東は通勤ライナーで利便性向上

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
JR小牛田駅
宮城県美里町の拠点駅、JR小牛田駅の構内(記者撮影)

鉄道を使ってどうやって町を活性化させるか、若い人たちの知恵を貸してほしい――。「鉄道の町」を自認する宮城県美里町(みさとまち)の呼びかけに応え、全国の中・高校生が美里町に集結した。彼らは自分の足で町内を歩いて様子を観察し、列車に乗って利用状況を確認し、その結果を踏まえたアイデアを8月10日に披露した。どんな提案が出されたのか。

この記事の画像を見る(6枚)

「鉄道」を資源に町の活性化を

宮城県の北東部に位置する美里町は2006年に小牛田(こごた)町と南郷町が合併して発足した。町全体に田園風景が広がる美しい町だ。

町の基幹産業は農業である。平坦な土地と豊かな水源を生かし、水田や畑は町の面積の7割を占める。一方で、ベッドタウンとしての側面も持つ。隣接する石巻市や大崎市、さらには列車で45分程度の距離にある仙台市の通勤・通学圏として定住する人が多く、宅地開発が盛んだ。

現在の人口は約2万2000人。全国で起きている少子高齢化、人口減少という流れには逆らえず、人口は合併前の1980年代の約2万9000人をピークに減少が続く。ベッドタウン効果による転入増だけでは賄えない。持続可能なまちづくりは急務であり、県内外から定住者や観光客を呼び込む必要がある。

町の観光ホームページでは観光名所として「山神社」「保土塚古墳」などを紹介しており、町内にはバラ、イチゴ、梨などの特産品もあるが、全国的な知名度があるとは言いがたい。そこで、美里町が目を付けたのが、町内を縦横に貫く鉄道である。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事