働き方イノベーション8つのパラダイムシフト クラウドワーカー交流会で語られたメッセージ
「働き方が世界規模で大きく変わっている」
クラウドワークスは、創業以来、時代をつくる企業、ソーシャルチェンジを実現していく企業としてたいへん注目しています。私自身は、経営コンサルタントを行いながら「ソーシャル・デザイン・ニュース」というウェブメディアを運営し、次世代の主流となる情報を集めて発信を行ってきました。その中で感じたことは、「働き方が大きく変わっている」ということでした。あらゆるビジネスの世界の動き、社会の動きを見ていけばいくほど、働き方が根本から変わっていることがはっきりと見えてきたのです。
まずは、現代における労働の正体、働き方の問題点をいくつかピックアップしていきましょう。ひとつは、「抽象的な労働」という問題です。学生たちは学校で「クリエーティブになれ」「個性を発揮しろ」と言われて育てられていますが、一歩社会に出て働き始めると、企業のシステム、テクノロジーに組み込まれていく中で、個人が抽象化されていきます。企業側は、時給いくらで、何人を働かせれば、会社にとっていくらの利益になる、と考えている。好きなことも嫌いなことも名前も持っている個人が、会社の中で極限的に抽象化されていくという流れが、広がって加速しているのが現代です。
もうひとつは、「企業内の雇用における矛盾のサイクル」というものがあります。社内における仕事を外部のクラウドソーシングに投げると、よりスピーディに、いい仕事がどんどん生産されていきます。すると、その会社の中にいる従業員たちの労働価値は下がっていきます。このサイクルはもともと大企業にあったものですが、最近はさらに加速しています。
このような話をすると、「絶望的だ」という感想が漏れ聞こえてきます。ブラック企業に関する話題も含め、働き方に関するどのようなニュースも暗いものばかりだという印象を持たれているようです。しかし、実はこれらの話題は、まったく「絶望」ではありません。むしろ「希望」なのです。