「モノが少ないと、快適に働ける」 【特別対談】土橋正×本田直之(上)
土橋 今回は、対談をさせていただき、ありがとうございます。
本田 何を言ってるんですか、先輩(笑)。
土橋 お互い、大学卒業して最初に入った会社が同じで、私の方が1年だけ先輩だったね。
本田 部署は違いましたけどね。
土橋 そうそう。ただ、帰る方向が同じで、よく一緒に帰ってた。無理やり、一緒に帰っていた部分があったんですけど(笑)。
本田 さすがに新入社員だった頃は、自分の仕事が終わっていても上司や先輩が残っていると、なかなか先に帰れないわけです。それで、オフィスに残っていると、その理由を知った土橋さんが声をかけてくれて……。
土橋 「本田は今日の仕事が終わっているんで、もう帰っていいですよね?」って、周りの上司とか、みんなに聞こえるように言うんです。すると、OKが出て一緒に帰れると。
本田 新入社員にとっては、ありがたい先輩だった(笑)。
土橋 その後も、一緒に仕事をすることはほとんどなかったんだけど、それほど大きな会社じゃなかったので、よく一緒にいたね。2年くらいしたころだっただろうか、いきなり「アメリカでMBAを取ります」といって、わき目もふらず英語の勉強をしたり、その準備を黙々とはじめたのをよく覚えている。
1年くらいかけて準備が整ったところで会社を辞めたんだよね。当時は、MBAといっても今ほど一般的ではなくて、そんなものがあるんだ?って思ってたけど、今思うと、あの頃から違っていたんだね。