「モノが少ないと、快適に働ける」 【特別対談】土橋正×本田直之(上)

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

土橋 なるほど。私は、入口は紙の状態のまま受け入れて、出口のところで出来るだけデジタル化するんだけど、本田は入口から完全にデジタル化するということだね。

名刺管理は、無料アプリ『Eight』を使え!

土橋 名刺の管理はどうしてるの?

本田 名刺管理は『Eight』を使ってます。

土橋 何、エイトって?

土橋正(つちはし・ただし) ステーショナリー ディレクター、商品企画コンサルタント  文具の展示会「ISOT」の事務局を経て、土橋正事務所を設立。商品企画・PRのコンサルティング、文具売り場のディレクションを行っている。自ら発行する文具ウェブマガジン「文具で楽しいひととき」では、文具コラムをはじめ、海外の文具展示会レポートなど様々な情報発信を行っている。新聞、雑誌などの文具特集にも多数参画。オールアバウトのステーショナリーガイド。著書に『文具上手』、『文具の流儀 ロングセラーとなりえた哲学』、『仕事にすぐ効く 魔法の文房具』(いずれも東京書籍)、『やっぱり欲しい文房具』(技術評論社)、共著に『ステーショナリー ハック!』(マガジンハウス)がある。

本田 あ、知らないんですか。それはマズイなあ(笑)。すごく良くできた名刺管理のアプリなんですよ。今までの名刺管理のソフトって、読み取りの精度がイマイチで、個人的に信頼できなかった。

こういう管理ソフトって、99%合っていても1%間違いがあると、実用性が失われるじゃないですか。それが『Eight』って、ほぼ完璧にデータ処理される。それにはきちんとした理由があって、iPhoneで撮影した名刺のデータを人の手作業で入力している。

土橋 それはスゴイ。

本田 でしょ。ミスがほとんどない。また、単にデータを保存するだけではなく、名刺のデータを自動更新できる「リンク」(名刺交換)機能というのがあるんです。

リンク相手が転職や部署の異動などで、名刺のデータが更新されると、自分が登録した名刺データが自動更新される。

逆に、自分の名刺データを更新すれば、リンクしている相手のデータに反映される。リンクは、Facebookを使ってできたりするんですよ。

土橋 Eightは無料なの?

本田 無料です。

土橋 運営している会社って、どうやって利益を出しているんだろう。

本田 いまは、マーケットシェアをとることを最優先にしているようです。運営しているのは、Sansan株式会社というところで、僕は実際に彼らを取材してます。

土橋 私は、名刺も書類のようにスキャンしてデータを保存しているけど、データをスキャンして保存するという発想は、スキャナーがある事務所をベースに仕事をしているからだね。本田みたいに、世界中を移動していると、つねにその場で処理できる仕事のスタイルが必要になるわけか。

本田 今は、仕事であった人の名刺は、その場で、iPhoneで撮影して、すぐに返すようにしてます。

土橋 それはエコだね(笑)。近い将来「名刺交換」ではなくて、「名刺撮影」なんて言うようになるかもね。

本田 僕の場合は、どこでも仕事ができる体制にしておかないとダメなんです。数年前から、モノを減らすことを実践してきたけど、いろんなものを減らして何が良かったかというと、仕事をする場所に縛られなくなった。どこでも仕事ができるようになったんです。

次ページとにかく、モノを減らせ
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事