ひねり出した、新しい仕事
ファシリテーターとは、実に興味深い任務だ。
BCGでは、プロジェクトごとにパートナーとプロジェクトの遂行責任を持つプロジェクト・マネジャーがおり、その下にコンサルタントが数名配置されるチーム構成だ。
ファシリテーターは、プロジェクト自体にはタッチせず、第三者的にマネジメント部分について「相談役的立場」として関与。顧客に出せる価値を上げていくのが役割だ。難易度の高い仕事なだけに豊富なマネジメント経験が求められ、塚原さんには適任だった。
このように、自分の能力と働き方の希望をマッチングさせることで、塚原さんは「子どもを育てながら、自身も日々成長する」という両立のスタイルを続けることができた。
そして、昨年9月には第3子を出産し、現在は育児休暇を取りながら3人の子育てに奮闘する日々を送っている。
次の復職後は、クライアントのプロジェクトをやるかもしれないし、ファシリテーターのような仕事をするかもしれない。復帰するタイミングに職場の状況がどうあるかはわからないが、塚原さんは、今後も必ず仕事は続けていくつもりだと、語る。
「私は復帰するたびに、違う働き方をしてきました。今度の復帰でもまた、自分の希望する働き方と会社が私に求める方向性をマッチングさせた『新しい働き方』がひねり出せるといいなと思います」
子育てについても、基本は夫婦2人の協力でやってきたが、どうしても対応しきれないときは、その都度、ベビーシッターに子どもを託すなど、工夫して乗り切ってきた。
「仕事も子育ても、『絶対にこうしなければ』なんて、あまりかたくなに考えないほうがいいのではないでしょうか。どうせ、子育てなんて計画どおりにはいかないのですし(笑)。ガチガチに考えず、課題はひとつずつ、オンデマンドで解決していく。そんな柔軟性が持てれば、何ひとつあきらめる必要はないと思います」
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