いよいよ「ワーキングマザー(働く母)」の話題が、かまびすしい。
先日、都内で開かれたIMF総会。日本経済についてコメントを求められたIMFのラガルド専務理事は、「Women could save Japan(日本を救うのは女性だ)」と切り出し、会場を沸かせた。
女性として初めてIMFのトップに上り詰めたラガルド氏は、2児の母である。彼女にしてみれば、第一子を出産した後も働き続ける女性の割合が4割にも満たず、それでいて労働力不足を嘆く日本は、不思議な国に映っているに違いない。
出産後の女性を担ぎ出す動きは、すでに日本各地でじわじわ広がっている。各地の大学では、就活(就職活動)だけではなく、妊活(妊娠活動)を教える講座が登場。"ワーキングマザー予備軍"の育成が始まった。
今年、某有名ファッション誌はワーキングマザー専門誌に鞍替え。「専業主婦万歳!」ノリで有名なコンサバ系主婦雑誌ですら、いまやワーキングマザー企画は毎号の常連だ。
国もメディアも総出で、「働く母を増やそう、応援しよう」との機運が高まり、もはや"ワーキングマザーバブル"が来たかと思えるほどの盛り上がりだ。
だが、こうしたワーキングマザー礼賛の風潮を冷めた目で見つめる人々がいる。ほかならぬ、ワーキングマザーたちである。「無責任にワーキングマザーを持ち上げるな」「一度、自分がやってから言ってほしい」などとブーイングの嵐なのだ。
いったい、彼女らに何が起きているのか。
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