今、働く女性の志向が二極化しています。
まずは「白馬に乗る」タイプで、これからもずっと働き続けたい派。結婚、出産、そして育児と「両立した働き方」がもはや女性の憧れ像になるほど、自立しながら自分自身も成長していきたい女性たちのことで、男性や周囲に養ってもらおうという願望はなく、白馬の王子様を待つくらいなら“自分で白馬に乗ってしまえ!”というタイプです。
そしてもう一方が「白馬を待つ」タイプで、専業主婦願望が比較的強い女性たち。世のワーキングマザーたちが“大変だ”、“生きにくい”と悲観視された話を耳にするたび、「そこまでして両立なんて…」と諦め、「それならば子供のために」とキャリアトラックから抜けて別の道を歩むタイプです。
理想の男性は「三高」から「三平」の時代へ
職場には、2つのタイプの女性部下が混在していることでしょう。どっちが優劣、ということではなく、チームマネジメント上「その人のタイプや資質に合わせた」力の引き出し方が必要です。
ですが、最初からそのタイプを見分けることはできません。なぜなら、両者ともに柄タイツを履き、まつ毛エクステ(またはつけまつ毛)とカラーコンタクトでデカ目をアピールし、指先はラメの入ったジェルネイル。つまり、流行の女性誌から飛び出してきたようなドールフェースで、カワイくて、オシャレ。オフタイムには、恋愛やグルメ話に花を咲かせる、普通の女子たちなのです。
両者とも見た目は変わりません。けれど「仕事に対する価値観」はまるで異なるのです。
まず、そもそもなぜ、志向が二極化してきたのかの背景から見ていきましょう。
たとえば、長引く所得減少時代。『若者の将来設計における「子育てリスク」意識の研究』(山田昌弘著 総括研究報告書)によると、東京で25歳から35歳の独身男性で、600万円以上稼いでいる人は3.5%、400万円以上まで広げても23.0%で、最多は200万~400万円で43.2%だというのです。
だからこそ、今や結婚相手にバブル期の「三高」(高収入、高身長、高学歴)を期待することもできず、「平均」「平凡」「平穏」いわゆる「三平」を望む傾向があることからも、女性は結婚相手にそれほど高望みをしない時代になってきました。
だったら、と女性たちは立ち上がり、時には旦那さんや彼氏の収入を超えた働きをしながら、「キャリアも、家庭も、プライベートも欲張りに生きたい!」と意欲旺盛に進んでいく。まさに、「白馬の王子様なんかいないから、自分で白馬を操縦しちゃおう!」と闊歩していくのです。
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