一方、入園ポイントの満点を取りやすいのは正社員だが、正社員間で「今や満点プラスαの追加点争いになっている」(IT・32歳)。追加点獲得の勝負の分かれ目は、「早期復職」。
「本当は育休を1年取るつもりでも、激戦区は0歳児から入園している子が多く、1歳児が割り込む余地がない。だから、4月入園を待たずに0歳児の年度途中から預けるのが、もはや常識です」(同)
人目につかない裏口から出社
保育園入園「前倒し問題」のせいで、本来、堂々と使えるはずの育児休暇制度が活用できないジレンマに直面せざるをえないのだ。
会社に託児所がある比較的、福利厚生が手厚い企業勤めでも、「神奈川県の自宅から、抱っこひもで乳児をぶら下げて、朝の満員電車に乗り込むのはキツすぎる」(メーカー・36歳)
だったら子どもをタクシーに乗せて出社できる「職住近接」の会社の近くに引っ越そうかと思うも、「賃料が高すぎてやっていける自信がないし、23区内はさらに待機児童問題が厳しい」(同)と、八方ふさがり。
そのうえ、「オジサン社員の中には、"戦場"である会社に子連れで来ていること自体許せない人もいる。だから遠慮して、人目に付かない裏口から出社している」(同)というから、つらい。
さて、ここまでワーキングマザーに立ちはだかる諸問題について取り上げた。次回は身内に潜む敵、さらには彼女たちの心の中にすみつく、"敵"を生み出す思考についても考察してみたいと思う。
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