新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国内外の航空会社が相次いで減便を実施、大手宅配3社はこの対応を余儀なくされている。国内での配送についてはまだ大きな影響は出ていないものの、海外向け荷物の配送については、一部エリアで一時的にサービスを停止する例も出てきた。
ANAグループでは1月23日~3月28日の期間中に26路線で1883便が、JALグループでは2月6日~3月29日の期間中に21路線で1190便が、減便や運休などの影響を受ける見通しだ(ともに3月6日時点)。
ヤマト運輸では、これを受け、1月末から香港、台湾、シンガポール、タイ(バンコク)での「国際クール宅急便」の荷受けを停止した。
配送遅延で品質に大きな影響
航空会社では、旅行客と同時に荷物を運ぶことが一般的。そのため、ヤマト運輸の広報担当者は「減便などにより配送が遅延すれば、荷物の品質が維持できない懸念がある。特にクール宅急便は保冷しなければならないので、配送遅延は品質に大きな影響を与える」と、荷受けを停止した理由を語る。
ヤマト運輸では、国内においても荷物の受け渡しの面で変化が起きている。新型肺炎の感染防止策として3月31日までの期間中、玄関前に荷物を置くなど、利用者の要望に合わせて非対面での荷物の受け渡しを実施している。「顧客から非対面での受け取りを希望するケースが増えていたので、一時的に対応している」(ヤマト運輸の広報担当者)。
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