ついに始まった?工作機械の下方修正ラッシュ

大手の牧野フライスが今期3度目の下方修正

牧野フライスは2020年3月期として3度目となる業績の下方修正に踏み切った。写真は2018年11月の日本国際工作機械見本市2018の模様(撮影:梅谷秀司)

米中貿易摩擦など通商問題に振り回された工作機械業界が、またしても不測の事態でつまずきそうだ。

工作機械大手の牧野フライス製作所は3月6日、新型コロナウイルスの拡大によって中国などで売上、利益が減少する見込みだとして、2020年3月期の業績予想を下方修正を発表した。

今期3度目の下方修正となるが、売上高は前期比22.8%減の1580億円、営業利益は同88.9%減の23億円となる見通しだ。配当予想も同時に引き下げ、期初予想の120円から80円へ減額した。

春節後も従業員が工場に戻らず

1~2月に開示された工作機械各社の2019年4~12月期決算では、新型コロナウイルスによる具体的な影響を業績予想に織り込めている会社は少なかった。牧野フライス製作所は今回、「1カ月以上前から新型コロナウイルスが続いているが、その間ほとんど販売活動ができていない」(同社幹部)として下方修正に踏み切った。

下方修正の主な理由は、中国で機械の納入が遅れていることだ。中国を含むアジア地域の同社の売上高は全体の40%弱を占めており、中国発の感染症が業績を直撃した格好だ。

中国・上海近郊にある放電加工機の工場は、春節に合わせた工場操業停止を延長した上で稼働を再開したものの、稼働率は現在でも最大生産時の3分の1にとどまる。部品の在庫は足りているが、春節で故郷に帰省していた従業員の半分以上が今でも工場に戻って来ておらず、稼働率を引き上げられないでいる。

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