ホルムズ海峡周辺の海上輸送の現況
2026年2月28日、アメリカとイスラエルはイランに対して大規模な軍事攻撃を実施しました。これを受け、イラン革命防衛隊(IRGC)はホルムズ海峡付近を航行するすべての船舶に対して通過禁止を通告。その後態度を軟化させたものの、それまで1日あたり120隻程度が通航していたホルムズ海峡は実質的に封鎖状態となり、3月6日時点の通航隻数は5隻にとどまります。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とインド洋をつなぐ海峡で、最も狭い部分の幅は約34キロメートルです。ここを通じて、サウジアラビアやUAEなど産油国から、1日あたり約2000万バレルの原油と石油製品が世界に輸出されています。これは世界の原油供給の約5分の1に相当し、その多くはアジア向けです。
今回の事態を受け、日本の大手海運会社をはじめ、世界の主要船会社が相次いでホルムズ海峡の通航を停止しました。ペルシャ湾内にいた船は湾内の安全な場所で、湾外にいた船は海峡手前の安全な海域で待機しています。また、ペルシャ湾内では攻撃を受けた船舶も確認されており、6日時点で少なくとも9隻に被害が出ており、犠牲者も生じています。
また、ペルシャ湾内には世界第9位のコンテナ取扱量であり、中東地域のハブ港であるドバイのジュベルアリ港があります。ホルムズ海峡を通過するサービスには世界全体の約10.7%に当たる約360万TEU(20フィートコンテナの個数に換算して輸送量や船腹量を示す単位)の船腹量が投入されているため、今回の事態によってこれらのサービスが、代替港への荷揚げや航路変更など大きな影響を受けています。
主要船社がペルシャ湾発着の新規予約を停止し、紅海・スエズ運河経由の通航を再開していた一部のサービスも喜望峰経由への迂回に戻りました。3月2日時点でペルシャ湾内に閉じ込められたコンテナ船は132〜138隻・約47万TEU(世界全体のコンテナ船の約1.4%)にのぼります。




















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